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みどりの通信 2022年1月号 食べたいものをつくる育てる/厳寒期の防寒対策/お知らせ

 

●食べたいものをつくる育てる

2022年があけました。いくつになっても真新しくまっしろな一年があるというのはうれしいことです。季節は途切れなく続いていますが、12月と1月の間に一区切りがあることで、去年はどうだった、今年はどうしようかと振り返り展望できます。

 さて、今年の仕事はじめは白菜漬けでした。多めに収穫しておいた白菜で自家用のキムチも一緒に仕込んだのですが、軽く塩漬けした白菜にヤンニョム(唐辛子粉やだし汁、せん切りの野菜などを混ぜ合わせたタレ)をからめただけでおいしくて、漬けあがりが今から楽しみです。赤かぶ漬け、白菜漬けに続き、高菜漬けもいい感じでできています(たくあんはこれから登場予定)。寒いからこそ野菜は甘くなり、冷蔵庫に入れなくても塩だけで長ーく保存ができる。本当に理にかなっています。だからこそ昔からずっとつくられてきたわけですね。

 厳寒期の漬物仕事は指先まで冷たくなり、毎度半べそをかきますが、おいしいものができそうというワクワク感や、冬の気候を生かせたという達成感はたまらず、そういえば、自分の食べたいものをつくるために農家になったのだったと初心を思い出したのでした。

 ちなみに材料の白菜、大根、にんじん、しょうがなどは畑からとれますが、韓国唐辛子の粉末やアミの塩辛など購入するものも多く費用がかかるので大量にはつくれないのが現状です。けれど韓国唐辛子が自給できたらお客さんにもおすそ分けできるかな、そのためにも今年つくってみようかと話しています。うまくいったらまずはキムチづくりセットにしてご希望の方にお届けしたいと思います。

 もう2つ、今年新たに挑戦したいと思っているのが小麦と大豆です。小麦は日々のおやつやおやき、お好み焼きに使えるように。大豆は自家製味噌をつくるために。まずは自家用ですが、中規模でおいしくつくれるようになったらセットにも入れていきたいです。

 おまけでもうひとつ、昨年末新たに借りた畑にほんのちょこっとお茶の木が生えていました。春になったらお茶を摘んで紅茶づくりもしたいです。

 やりたいことだけでなく課題も山積み、天候もどうなることやらですが、気持ちだけはやる気満々です。畑から頂戴したおいしいもの、楽しいことを皆さんと共有できればと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。(照手)

 

●厳寒期の防寒対策

 年末から新年にかけ、幾度となく押し寄せた寒波。我々の暮らす寄居町ではマイナス5度以下の朝が続きました。

 早朝にカチコチに凍っている野菜たちは日光浴でその体を溶かすのですが、冷え込みが厳しく日中の気温が上がらないと、芯まで凍ってそのまま枯死したり、品質が低下したりします。そうならないよう、寒波の前の12月下旬に大根、キャベツ、小松菜などにPOフィルムや不織布でトンネルをつくり、防寒対策をして周りました。

 太陽光であたためられたトンネル内の空気は外に出にくいので外気が下がっても気温が高いまま。それにより、凍結した野菜がスムーズに溶けて生き延びるというわけです。

 いっぽう、大きく育ちすぎてトンネル被覆ができなかった1月どりブロッコリーは大部分が枯れ、三浦大根は地上に出ている部分が凍みて透明になったりしています(土中の根っこは無事なので半切りで出荷します。美味です)。ブロッコリーには期待していただけに苦い新年のスタートとなりましたが、なんとか挽回すべく頑張っていきたいと思います。(友亮)

 

●お知らせ

 3月の野菜セットの発送と配達は端境期のため、今年もお休みさせていただきます。よろしくお願いいたします。